土器パズル作成サービス
当社はこれまで岩手大学工学部電気電子・情報システム工学科今野教授との共同研究を通して、3次元形状データの計測、処理など広く技術開発に努めてきました。そのなかで岩手大学工学部ものづくりエンジニアリングファクトリーの取り組みに協力させていただき、今野先生を中心とする学内バーチャルカンパニー「MMM:エムキューブ」の活動を支援してまいりました。
昨年盛岡市遺跡の学び館様より、出土土器を複数のピースに分割した形で復元し、来館いただいたみなさんに触って楽しんでいただける土器パズルができないか、とのご要望をいただき、今野先生はじめ「MMM:エムキューブ」に参加する学生の方々のお力も得て、試作を重ねて参りました。
今回、この技術を皆様にお知らせし、広くご活用いただきたくご案内申し上げる次第です。ご関心ございましたらご遠慮なくご連絡いただけますようお願い申し上げます。
土器パズル作成サービスの特長
土器パズル作成サービスとは、お預かりした土器から「パズル」を作成して納入するサービスです。
このサービスは、高精度な3次元計測データをもとに作成され、着色方法も美術専門家の指導のもとに作成するため、本物の土器の特徴をリアルに再現した仕上がりになります。
素材には、ABS樹脂またはウレタン樹脂を採用しています。土器パズル各ピースと台との接点には経年劣化に難のある「磁力」方式をあえて用いず、ステップ状の整形を施すことによってピースの位置がズレない独自の工夫を加えています。
土器パズルの活用方法
土器パズルは、市町村立あるいは都道府県立などの地域博物館展示に利用されることを前提としています。それぞれの地域で出土した本物の土器から作成した親しみやすいパズルを通じて、来館者に地域の歴史、文化への理解を深めて頂くことを目的としています。
ワークフロー
土器パズル作成サービスのワークフローは以下のスライドをご参照ください。
※博物館のジオラマなどへの埋め込み作業は別途ご相談ください。
工期
土器をお預かりしてから納入までの標準的な工期は3ヶ月を目安としてください。混みあい状況によっても変化しますが、お客様側での状況を考慮し、納入形態に関してはできるだけ柔軟に対応するよう心がけておりますのでご相談ください。
制約条件
(1)現状では土器を縦に半裁した片面部分がパズルの対象となります。
(2)処理可能なデータポリゴン数の制約で、計測可能な大きさは、器高20cm以下、口径20cm以下が標準仕様となります。これを越える資料を多く含む場合はご相談ください。
(3)複雑な形の把手、突起がついているものは、レーザー計測器の特性により計測が困難な場合がありますので、予めご了承ください。